あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
振り返ると2019年も色々ありました。
2020年はクォンタムジャンプしたいですね。
そんなわけで5月のコミックマーケット98に申し込みました。
新作のリョナ小説を出したいと思います。
それとは別件で去年の回想を。
・全年齢向け作品撃沈とスーパー読書タイム
4月は10年ぶりに挑戦したライトノベルの公募で3次選考落ちして「あ、技量足らん」と痛感することに。
10年前も3次落ちしたので(その後で全く粘らなかった)自分の進歩のなさに結構凹みました。編集部からいただいた選評によると「面白いが時代に合っていない」とのこと。
これはいけない。辛うじて面白いと言ってもらえたことに救いを覚えつつ、テンションや気まぐれではなく継続的にチャレンジすべきだと感じました。
でも決定的にインプットが不足しています。歳を喰ってから時間がない。
けれど、とにかく時間が許す限り読む。それしかない。
コミックを除外して9ヶ月で75冊の本を読んだので、だいたい1年で100冊ペースです。
こんな年齢になって、本屋へ通う楽しみと新たに知った作家さんの凄さにワクワクして、そういった意味ではとても楽しい勉強時間となりました。
というわけで2019年に自分が読んだ中で、特に印象的で面白かった3冊を挙げておきます。
この記事に目を通してくれる方の、物語との出合いになれば幸いです。
天才月澪彩葉の精神病質学(サイコパス)研究ノート
玄武聡一郎 著
アルファポリス文庫
タイトルにサイコパスと入っていたので購入という、やや不純な入り口でした。
サイコパスが好き……と言ってしまうと語弊がありますが、惹かれるのは事実ですね。
とにかくキャラクターが素晴らしいの一言に尽きる作品です。
頭脳明晰で美麗な月澪センパイが所謂ホームズ、正人がワトスンというミステリ的先入観で読み始めたので物語の持つ巧みなギミックにまんまとハマっていました。
本作はページをめくる度に深く呼吸してしまうほど「一気に読むのが勿体無い」と思わせる作りをしています。
2人のキャラクターを両輪に連続猟奇殺人事件の真実を綴る様は圧巻でした。
死がふたりを別つからⅠ「交霊会-Agape-」
ルマランゼ 著
LIKE A LILIY.
この同人誌との出会いは同人イベントでした。
会場で何気なく手に取り、数ページめくって「これは読まなければいけない物語だ!」と直感しました。
少女同士の関係を描いた百合小説であり、宗教を題材にした一級品のミステリであり、それら構成要素全てが高次元で融合した傑作です。
迷いなく断言しますが最高の同人小説です。
「いたみ」と「硝子」の断絶に思いを馳せて、何回も読み返しました。
こんなにも切ない呪いがあるのかと心打たれました。
続編がカクヨムにて連載されていますが、本となって印刷されるのを心から待っています。
この物語に出会えて本当に良かった。そう思います。
なめらかな世界と、その敵
伴名練 著
早川書房
Twitterで「この本が面白かった!」と投稿されていたのを思い出し、書店で購入しました。
幾つかの短編が収録されており、どれも深くて素晴らしいのです。
その中でも「シンギュラリティ・ソヴィエト」のぶっ飛び具合には、あぁこういうSFもいいのかという蛮勇すら貰った気がします。
発想の跳躍に焦がれる私はただただ驚愕するばかりでしたね……
結末に心惹かれるのは書き下ろしの「ひかりより速く」で、キャラクターは「美亜羽へ贈る拳銃」と、どうしてこんなにバリエーション豊富でどれもひねりが効いていて面白いのか。
わかったこと。
笑い話なのですが、今が人生で1番早いペースで本を読んでいます。
そのおかげで確信できたのは「物語に必要なものは”祈り”だ」ということ。
どうか主人公たちが幸せになりますように。
どうか悪逆の使徒が報いを受けてますように。
読む人にそんな祈りをしてもらえるストーリーを作りたいですね、2020年は。
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